皆さんは、自分で使っているパークゴルフクラブに満足していますか?
「そろそろ上位のクラブがほしくなってきた」
「球が上がりやすいクラブに興味がある」
「バシッと飛距離が出てくれるクラブがいいな」
なんて思っている人も多いのではないでしょうか。
実は今回、PiPoT(ピポット)の札幌支店である「エーゼット」へお邪魔しまして、念願だった“アオダモ”という材種を使用したこだわりの1本製作していただきました。
エーゼットがどんなお店か気になる方は、こちらをご覧ください↓
この記事では、実際にアオダモのクラブを作るまでにかかった納期や実際に振ってみた際の打感、球の飛び方の特徴などをまとめています。
新しいクラブを探している人やPiPoT(ピポット)のオーダーメイドクラブが気になっているという方はぜひ参考にしていただければと思います。
PiPoT(ピポット)のクラブの特徴とは?
PiPoT(ピポット)は札幌だとまだまだ認知度が低いという印象ですが、本社のある幕別町では愛用者も多く、競技や大会出場者のシェア率・使用率がもっとも高い上級者御用達のパークゴルフメーカーです。
PiPoT(ピポット)のクラブの一番の特徴といえば「球がよく上がる」という噂を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
なぜ球が上がりやすいのかというと、
- 3ウェイソールでアドレス時にフェースを上向きに構えやすい
- ボールと同等の重心がヘッドにカスタムされている
- よくしなって戻りが速いカーボンシャフトを採用している
という3つの理由が挙げられますが、バリエーション豊富なカスタムパターンの中でも、「Fit all」+「オリジナル3Kカーボンシャフト」の組み合わせが最も球が上がりやすいと言われる定番カスタムです。
柔軟でありながら捻じれ剛性を極限まで高めたシャフトを採用しているので打感が柔らかく、加えてヘッド素材が変わるだけで打ち心地や球の飛び方にも大きな差が出てくるといった実に奥深いパークゴルフクラブです。
優しく打てば「ポンっ」と上へ跳ね上がり、ハードに強く打てば「ググっ」とシャフトのしなりが効いて低く力強い弾道を打つことができます。
一方、ヘッド形状もPiPoT(ピポット)独特な形をしているので、コース上でもクラブに興味を持ってくれる方も多く、良い意味で目立つ存在になれるかもしれませんね。
パークゴルフクラブのオーダーメイドに要した期間
オーダーメイドとなるとそれなりに期間がかかりますが、どこまでカスタムするかによって、どんな材種を選ぶかによっても仕上がりまでに要する時間は様々です。
在庫状況にもよりますが、
- 既成ヘッドを使ってカスタム
- イチから全部カスタム
などのパターンから製作依頼することができ、店頭ですでにヘッドのみ仕上がっているものを選べば、前回オーダーした肌感だと約2週間ほどで自宅に完成したクラブが届きました。
ヘッドに自分の名前など、好きな文字を入れてもらうこともできますよ!
一方、イチからすべてカスタムオーダーする場合は、材種の塊の状態から切削作業をスタートするので、今回はこちらの工程でお願いしたところ「約1ヶ月」程度を要したのち、完成の連絡が入りました。
一応クラブを購入する度に確認していることなのですが、だいたいいつも約1ヶ月~1ヶ月半くらいかかるというのが通常のようです。
PiPoT(ピポット)の平川社長含め、数名の熟練した職人さんですべてのオーダーメイドクラブを製作しているので、毎日休みなくフル稼働してもやはり生産数には限界があるとのこと。
職人さんと聞くとどこか気難しくて、そんな細かいことまでお願いしちゃいけないみたいな空気感があるのかな…と思うかもしれませんが、実際にはそんなことはなく、聞けばなんでも気さくに教えてくれますし、何より1本1本魂を込めて製作に当たってくれています。
どんな職人さん作っているのか気になる場合は、札幌からだと少し遠いですが、幕別本社まで直接訪ねて話を聞いてみるとPiPoT(ピポット)の社風や現場の状況がよく理解できますよ。
実際のところ、アオダモクラブの打感ってどうなの?
「アオダモ」のクラブを特注し、商品が届いた後さっそく打ちっぱなし場にて試打してきました。
その感想は・・・
んもう、とにかくびっくり( ゚Д゚)!
なにが驚いたかというと、球の飛び方に明らかな違いがあったからです。
これまで樺、胡桃、タモの3種類をPiPoT(ピポット)で購入して使ってきましたが、それらをはるかに凌駕する飛距離ポテンシャルが「アオダモ」には秘められています。
「アオダモ」はもともとプロ野球のバットにも採用されるほどの材種ですから、実際に打ってみてその品質の高さには納得感しかありませんでした。
「アオダモ」は北海道から九州地方にかけて幅広く生育する材種の1つで、直径約60cm、成長とともに年輪がはっきりと目に分かる形で刻み込まれる環孔材です。
非常に硬く高剛性の素材として有名で、木材の表面に表れる杢目が美しく、また曲げ加工がしやすい癖のない優良材としても知られています。
アオダモは日本各地で生育していますが、中でも特に北海道の道東で伐採されるアオダモは杢理が一層美しく、品質や加工性が一級品だと言われています。
プロ野球の木製バットでよく使用されていますが、現在では良材が少なく伐採本数も多くないため、数ある材種の中でも高い価格帯で取引されています。
打感は決して硬すぎず、大手メーカーの既成クラブに比べると柔らかでマイルド。
それでいて、いつものようにやや浮き上がる程度のライナーを打った際も、通常球の勢いが衰えるポイントに達してもさらにもう一段遠くまでポップアップし、イメージした以上にボールがグングン伸びていく感覚があります。
打ち出した瞬間のボール初速度が明らかに速く感じるのですが、これは「アオダモ」が持つ反発力や材種特有の粘り強さ、杢目が(美しく)細かいことによる非常に高い強度性能があるためでしょう。
また、芯を外した場合もヘッドブレが少ないように感じます。
方向ズレや想定以上のカーブが起きにくく、飛距離ロスを恐れることなく最後まで気持ちよく振り抜けます。
(PiPoTのクラブは全般的に打ち損じ、ミスヒットに強い傾向があるが、特にアオダモヘッドは左右慣性モーメントに優れているように感じる)
さらに、3Kカーボンシャフトの性質上ダウンスイング時に自然とタメが入るため、全体的に柔らかでいながら剛性感も損なわれておらず、「これぞPiPoTならではの高品質な打ち心地」であると振るたび感慨深さに浸ってしまいます。
実際に所有した者にしかわからない“打った瞬間に感動すら覚える”、まさに極上の逸品であると断言できるでしょう。
「なら、最初からアオダモにしておけば良かったよね」とも言えるわけですが、これまで様々なクラブや材種のヘッドを購入し、試してみたからこそわかるPiPoT(ピポット)のアオダモヘッド特有の魅力・長所でもあるのかなと感じます。
ためしにスイング幅を小さく、ロブ系のショットを打った際にも、芯を食うとこれまで経験してきた以上に球が跳ね上がるので、飛び過ぎないよう今後コース上での調整が大変かもしれません…(;’∀’)
アオダモ初打ち 短編動画
- 1~2球目:スクエアに構えた普通のショット
- 3~5球目:高めのロブショット
6~7割の力でスイングしていますが、今までのクラブよりも球の勢いに明らかな変化を感じました。
これまでも特に飛距離に不満があったわけではないですが、とはいえもっと視野を広げて色々なクラブを試してみれば、より自分にぴったりの1本が見つかるかもですねヾ(*´∀`*)ノ
まとめ
この記事では、PiPoT(ピポット)にてアオダモクラブを製作してもらった感想などについてご紹介しました。
もう一度内容をまとめておきます。
- 既成ヘッドを使ってカスタムした場合は完成まで約2週間~
- イチから全部カスタムする場合は完成まで約1ヶ月~
- アオダモは反発性能が高く、粘りがある
- 杢目が非常に細かく、高い強度を兼ね備える
- いつも通りにスイングしても、さらにもう一段飛距離が伸びるポテンシャルを秘めている
今回初めて「アオダモ」のパークゴルフクラブを特注してみて、手持ちのPiPoT製クラブと大差ないようなら記事にするつもりはありませんでした。
しかし、実際に振り抜いた瞬間、打ち心地や球の飛び方に明らかな違いを感じ、パークゴルフを続けてきて久々に強い感動を覚える結果となったため、改めてPiPoT品質の凄さを体感することができました。
今となっては「アオダモ」は希少性が非常に高く、安易に手が出せる代物ではなくなってしまいました。
簡単におすすめとも言いにくい状況ではありますが、とはいえ、今のパークゴルフライフをさらに充実させるには十分すぎるほどの価値を見出せる逸品であることは間違いありません。
アオダモにこだわらずとも、樺、胡桃、花梨などヘッドに最適な材種がいくつも用意されているので、
「バシッと球が上がるクラブがほしい」
「力がなくても遠くに飛ばしたい」
「高品質で自分だけのこだわり尽くした一本がほしい」
と考えている方がいれば、PiPoT渾身の至極の一本を手に入れてみてほしいなと思います。
※既製品でも販売されてます↓
有限会社PiPoT 札幌支店 詳細情報
■購入店:A to Z(エーゼット)
■住所〒002-8042 札幌市北区東茨戸2条1丁目8番9号(MAP)
■電話番号:011-214-0405
■営業時間:10:00~17:00(冬季変更有り)
■定休日:日曜日、月曜日(冬季変更有り)
■公式サイト:http://www.pipot.co.jp/
■公式Twitter:パークゴルフショップ A to Z